日本縦断<9日目>白熊対決

2018年3月21日水曜日

2015.08日本縦断

t f B! P L
悩みのタネだった雨は、ひとまず上がっていた。自転車移動でこれは助かる。
今日は更に南下して鹿児島へと向かう。


朝になって改めて見ると、通りは結構雑然としていた。夜灯のほうが雰囲気出てたなあ。
ところで今日のルートです。
宮崎からまっすぐ鹿児島を目指し、昼から鹿児島市内を観光。そのまま宿を取ります。今日のうちに先っぽの枕崎に行こうかとも考えたけど、ちょっと忙しないからね。
西都城駅で乗り継ぎ。都城駅よりも、西のほうが栄えてるらしい。20分ほどあるので、軽く周囲を散策する。
 西都城駅前。いきなり芝生が敷いてあるってなんだ?
宮崎で数少ないゲーセンがあるらしいので行脚してみた。「ビリヤードG'z」の名の通り、ゲーセンというよりはビリヤードという看板のほうが主張が強い。
いやー田舎のゲーセンは広くて良いね・・・ベンチやソファの方が面積取ってんじゃね?都内じゃ見れないよね。
タバコを吸った高校生たちが鉄拳やってたのですぐ帰りました。あと鍵盤と皿は良かったけど画面が黄色かった。
西都城駅に設置されているレンタサイクル。普通のママチャリだが、驚くことに、無料である。もう一度言うが、レンタサイクルが無料である。すごい。
こちらは西都城駅の時刻表。本数は結構あるように見えるが、これ、実はほとんどが特急である。これが日豊本線の怖いところ。北海道とかもそうだが、18きっぱーにとってはダイヤ組みの才能が試される。
一度止んだかに思えた雷雨が激しさを増す中、鹿児島県のターミナル駅、鹿児島中央駅に到着。くれぐれも、手前の鹿児島駅で降りてしまわないように注意したい。
駅周辺の観光スポットは自転車で回るのにちょうどよい距離感で、坂道もほとんどないのだが、前述のとおり雨がひどいので泣く泣くコインロッカー行きである。
鹿児島中央駅は九州新幹線が通っていることもあり、駅ビルの規模としても大きく立派である。神奈川県で例えると川崎駅のような感じ。ホラ、ちょうど上の写真もなんとなくJR川崎駅から京急川崎に乗り換える時のような・・・
鹿児島中央も、市電の発達している町である。地方あるある。
ただし、軌道に芝生を敷いていたり、植栽が豊かであったりと、単なる交通手段である以上に、街の風景に気を遣っているのが伝わってくる。
市電のラッピングといえば函館が結構強烈だった気がするが、どっこい鹿児島市電も負けていない。この日見かけた鹿児島県警ラッピングはメッセージにパワーがありすぎて、というより単純に活字が多くて目がチカチカする。
正面から見ると完全にパトカー型ゴーカートである。もしくは田舎の国道にひっそりと立っている張りぼてパトカー。
鹿児島市電の料金は170円均一だ。当然suicaなどは使えない。なぜか使えると思ってタッチを試みた神奈川県民がいるらしいが・・・
鹿児島市内はレンタルサイクルも充実していた。一日200円って激安の殿堂か?
おそらく横浜のbaybikeのように、ポイントがいくつかあって各々の場所で乗り捨て可能とかそういう感じだろう。ということは登録が少し面倒な奴だな・・・。でも利便性のほうが上回りそう。今日も雨じゃなければねえ。
さて今日一発目の観光地に向かう。駅から少し離れ、「維新ふるさとの道」を進んでいく。道には明治維新で活躍した薩摩の偉人たちの銅像が立ち並んでいる(写真は忘れた)
地面には航路図。薩摩藩英国留学生らが旅した経路が記されている。説明書きがあったはずなんだけど、これ黄色もそうなのかな・・・?完全に世界一周してるようだけど・・・
維新ふるさと館」。明治維新期のさまざまな展示がされている。日本史でいうと明治維新期が一番好きなので、一度は来てみたかった。大久保利通とかね。一番好きなのは榎本武揚とか北方面ですが・・・
中は基本的に撮影禁止なので、入り口の写真のみ。
ヌルヌル動く西郷ロボとかいてよかった。どうしても薩摩なので基本的には西郷ごり押しなのだが、史料も相当多く、見ごたえのある展示が多かった。館内で上映されていた『さつまstudent西へ』では、先述の英国留学生について非常に事細かに説明されていた。なんかよくわからんが長澤鼎推しがすごかった。
あと史料を読んでいたら「喜入領主肝付兼善」の文字があり、どこかで見覚えがあると思ったら、数日前に桜島に行った途中に寄ったJX喜入と、声優の肝付兼太(スネ夫役で有名)だ。そうかそうか由来はそこだったか。
外に出ると、あの激しかった雷雨が嘘のように上がり、青空すらも顔を覗かせていた。一日中雨の予報だったのに、運がいい。ただ自転車を預けた直後に晴れるというのは運が良いのか悪いのか・・・
駅のほうに少し戻って昼飯にする。熊本ラーメンチェーンの『こむらさき』、一度は来てみたかった。九州に地縁のある友達は不味いだのなんだのと文句を言っていたが、ネットでの評価はそんなに悪くないし・・・
ほらこの美味そうな・・・(パクー)
・・・・・・・・・・・・・・・・??????????????????????????????????????????????????????
せっかく晴れたのではあるが、今日は一日雨のつもりで予定を組んでいたので、インドアに攻める。次に目指すは・・・
鶴丸城。
・・・には興味ないので、その敷地内にある、鹿児島県歴史資料センター「黎明館」に行く。
ここが、いわゆる県立博物館のような施設に相当している。
こちらはほとんど撮影可能。
一階が一般的な歴史資料フロアになっている。原寸大の模型や石碑など、気合の入った展示が多い。
鹿児島はやっぱり九州というだけあって、古代の史料が分厚い。薩摩藩のおかげで近世もなかなかだし、博物館事情はよさそうである。
2Fは歴史・民俗コーナーになっている。昔から使われていた日用品や農具、また儀式で用いられた祭具などが多数展示してある。
この農具のラインナップは以前訪れた網走刑務所を彷彿とさせる。収容人数も多く、冬は全く作物の実らない網走では、農作業はたいへん重要な刑務作業だった。こちらの黎明館も、それに負けず劣らずという数の農具が展示されている。
また写真の左端には小舟が写っているのが見えると思う。鹿児島は多くの離島を有しているため、島と島との交流や貿易には、小舟も欠かせないものだったのだ。
数々の展示で最も目を引いたのはコレだった。
これは「ボゼ」といって、悪石島に伝わる来訪神行事に登場する。とにかく怖い。こんなのが島を練り歩いている姿を想像しただけで恐ろしい。実際、祭の様子を紹介したビデオには泣き叫ぶ子どもたちが映っていた。秋田のなまはげなんかよりよっぽど怖そうだ。
そして悪石島という島の名前のインパクトである。実は悪石島に行く機会がこの数年後に訪れるのだが、まぁいろいろあって諦めてしまった。
そんなこんなで2時間たっぷり楽しんだので、そろそろ宿へと向かう。
途中、寺?の前でボロボロの石像に出会った。実はこの写真だけに限らず、道端で何回かこういう石像は見かけていたのである。
それにしても、あまりにも状態がひどい。調べてみると、九州、特に薩摩藩では明治初期の廃仏毀釈が徹底して行われたためとある。その結果、1000箇所以上あった薩摩藩内の寺社はなんと一つ残らず廃寺になってしまったという。この石像もその頃の名残であろう。廃仏毀釈、学校では習ったが、このように体感する事になるとは思わなかった。
鹿児島中央駅まで再び市電で戻る。これは懐かしの湘南電車ラッピングである。懐かしと言っても自分が生まれる前のカラーリングな気はするが。
鹿児島市電は運転間隔が短いものの、市民の利用率は極めて高いらしく、車内は非常に混雑していた。
チャリと荷物を回収して宿へ。
宿は天文館を通り過ぎて、港の方面にある。駅からは少々遠いが、自転車道がキッチリ整備されており、実に移動しやすかった。
グリーンゲストハウス」に到着。久々のゲストハウスである。
ここは一泊2000円という激安さと、ネット上の評判に誘われて決めた。
部屋は狭いが、清潔感のある二段ベッドである。
この頃はゲストハウス経験もほとんど無に等しかったので、物珍しそうにパシャパシャと写真を撮っていたらしい。
リビング。日本人客が殆どおらず、なんならこの日はスタッフもタイ人だったので、まだゲストハウスに慣れていない自分はほとんど共有部に滞在しなかった。
とりあえず荷物をおいて落ち着いたので、夕食と風呂の調達に出かける。
来ました。天文館むじゃき。G3というアーケードの一番外れ。
かの有名な巨大かき氷、白熊のイメージしかなかったが、普通に食事もできるお店のようである。ここは「むじゃき」の持ちビルで、それぞれのフロアに居酒屋・鉄板・レストラン・喫茶と、様々な趣の店舗が入っている。
酒は飲めないけど、もう夜なので今回は居酒屋へ。頼んだのは無難に黒豚わっぜえか丼セット。ご当地グルメである。うまい。
そしてやっぱりシメは…いや、やっぱりでかくねえ?
しかし、予想以上にかき氷がフワフワだったので、スルスルと胃袋に入っていく。カップで売ってるやつは結構ガチガチに凍っちゃってますからね・・・
ごちそうさまでした。
最後は温泉でシメ。

「かごっま温泉」。むじゃきからも宿からも少し離れているが、このへんは銭湯がここくらいしかない。しかし、外観がかなり雰囲気がある。深夜12時まで営業しているので、かなり融通も効くだろう。
中はこざっぱりとした、昔ながらの銭湯。
店内には有線から歌謡曲が流れており、これが浴場まで聞こえてくるので飽きない。
宿に戻ってきたのは23時ごろ。同室は韓国人旅行客ばかりで、それも連れ合いのようだった。特に交流する元気もなかったのでそのまま就寝。
本日立ち寄った観光スポット。やはり市電が発達しているのは強い。
黎明館がちょっと離れているけど、博物館好きな人なら行って損はない。なんなら「鹿児島中央駅」よりも「鹿児島駅」のほうが黎明館には近いので、そちらで下りるのも手かも。あるいは、レンタサイクルを利用するのもよいだろう。
ちなみにグリーンゲストハウスは港が近く、各離島行きのフェリー乗り場にも近いので、そちら方面に足を伸ばす際の起点にするのも良いかもしれない。ご参考までに。



宮崎847-1001西都城1028-1154鹿児島中央

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