日本縦断<5日目>阿蘇で遊んで

2018年1月24日水曜日

2015.08日本縦断

t f B! P L
昨日の温泉と早寝が効いたのか、喉はすっかり治っていた。
午前6時に起き出し、阿蘇への旅支度を始める。


車に乗った途端、大粒の雨が降り出した。
なんだよ今日に限って、もうダメか…?と観念したが、熊本県に入ると雨はピタリと止んだ。
依然として雲は多いが、標高の高そうな阿蘇は大丈夫なのだろうか…
「やまなみハイウェイ」という、その名の通り山々を尾根伝いに続く道を走り続けること2時間。
8時半頃、城山展望所に到着する。
運が良ければここから阿蘇の街を覆う雲海が見えるそうなのだ。
うーん…?
雲海と言えば雲海なのだろうが、中途半端だし、背景の雲と同化してしまっている。
ちょっと残念。

阿蘇市は四方を山に囲まれた、綺麗なカルデラ地形である。
確かに雲海を観測するには持って来いの条件だ。
やまなみハイウェイを更に進んでいく。
ここまで来ると、周囲は全て牧場。というより、道が牧場の中を突っ切っているのだろう。
標識には「牛馬優先」とすら書いてある。
走っていると、すぐ近くに牛を見ることが出来る。
柵は低く、敷地は広いので半放牧といった印象だ。
他に走る車もほとんどおらず、牧歌的な雰囲気の中をどんどんと進んでいく。
奥の方まで来ると、やにわに人気が多くなった。
このロケーションである、確かにツーリングには最適だろう。
ここまで来ると、観光の要所、草千里レストハウスまではすぐ近くである。
日本全国どこに行ってもそうなのだが、観光地には必ず付きものがある。
それは記念メダルでもなく、ご当地キティちゃんでもなく、中国人である。
この日はマジでマジでマジで中国人がマジで多くて、もうなんていうかいろいろとアレだった。語彙がなくなるほどのアレ具合。
建物に入ろうとすると、阿蘇山中岳火口が「噴火警戒レベル2」との表示。今(2015.08.28)からちょうど一年前に発令されてから、ずっとこのままのようだ。
阿蘇山と言えば一般的には中岳を指すが、要するに一番メインのところが危ないですよということになる。
とは言え、つい先日まで桜島にいた自分達からすればなんでもない数字だ。

ちなみにこの半月後、中岳からちょっとした規模の噴火があり、警戒レベルが3に引き上げられた。危ないところだったね。
つうか、熊本地震、この8ヶ月後だったんだよなぁ…
ここは博物館も兼ねている。料金は860円と少々お高い。

火山模型や阿蘇の生き物もいいが、自分の趣味にあうのはやっぱり郷土史と昔の新聞だった。
阿蘇の人たちがどのようにして火山と付き合ってきたか、また当時の火山がどのように報道されたか。
内容ももちろん、旧仮名遣いの文章を読むだけでワクワクするので本当に面白かった。
昔の新聞って結構身も蓋もない表現使うしね。
ユウキはベンチで寝ていた。
更に奥へ進むと阿蘇山ロープウェー駅がある。
ここから火口まで行ける…ということなのだが、御存知の通り、警戒レベルは2。
河口付近への立ち入りは禁じられているため、営業は中止していた。
だが、駅にはおみやげコーナーもある。
運行が取りやめになっていたとしても、賑わいは維持されているようだ。

ここで初めて自覚したのだが、やたらくまモンが目につくことに気付き、そこでようやく、そういえば今俺は熊本県にいるんだな…と実感した。
そういえばご当地くまモンって短文のくせに容易に矛盾してません?
レストハウスの正面には広々とした草原が広がっている。
立ち入りは自由で、散策を楽しんでいる家族連れやカップルがちらほら目についた。
しかも、馬に乗って回ることが出来るようである。
かなりの数が待機している。まさに"駅"。
ちょっと駅前のタクシー乗り場っぽい。
実際に乗っている人はいなかったが。
ここら一体はかなり奇妙に見えた。
草原なのだが、ところどころ湿地のように、浅い池が点々としている。
調べたけどよく分からん。
地面全体が湿気をはらんでおり、かと言って沼のように足が沈むわけでもなく、フワフワしている。
シベリアあたりのツンドラ気候では、こういう地面がよくあるらしいが、ちょうどそんな感じだ。
地面に強く体重をかけると、周りの地面も一緒に沈み、ゆっくりと戻ってくる。ジャンプすると音が吸収される。沈む時の見た目はミルクの膜のようで、感触は人間の肌みたいだ。
面白くてずっと遊んでたら5分くらい経ってた。
小高い丘の上に登ると、中岳の噴煙が見えた。
時期さえ良ければあそこまで行けたのかと思うと残念だ。

そしてここの丘は恐ろしく急な坂を登らないといけない上に、馬糞だらけだった。
買ったばかりの靴が…
火口を見れなくてしょんぼりしているところに、魅力的な広告を見つけてしまった。
「ヘリコプター遊覧飛行」、5000円と考えると決して高くはない。
言われてみればさっきからヘリコプターが飛んでいると思った。

けど時間がないのでスルー。また今度ね。
さて、阿蘇と言えば「いまきん」のあか牛丼。らしい。
各口コミサイトでも、ほぼ最高評価を得ているようだ。
さっき阿蘇パノラマラインの牧場にいた、あいつらが赤牛らしい。

期待に胸を膨らませて、店へと向かう。
オエッッッッッッすげえ並んでるんだけど何。
聞くと2時間待ちだという…流石に午後3時までは腹が持たんぞ…

しかし、行列ができるということは味の証。
わざわざ神奈川くんだりから来て、これだけの名店を目の前にして撤退するなど…

(T_T)

コンビニ「エブリワン」は鹿児島・大分に展開するご当地コンビニ。
まぁね、ご当地コンビニっていうのも僕の好きな観光の一つなのでね…セイコマとか。
今はファミマに吸収されてほとんど残ってないらしい。悲しいね。
まぁこういう売り方をしているからなんだろうけど…
需要あんのかな?
地方に来ると、こういうよくわからん陳列があるので面白い。
今日の昼飯は牛丼からパンになりました。シクシク
コンビニのすぐ近くに廃駅跡があった。
運転しながらだったので上手く取れなかったが、今では道の駅になっているらしい。
大分方面まで結んでいた宮原線の終着駅で、昭和59年に廃線になったばかりだ。
うーん、時間があったら見てみたかった。
ところ変わって、一気に大分県の由布院まで来た。また温泉かよ。まぁまぁそう言わずに。
由布院は別府とそこそこ近い。
JRの駅もあり、ほとんど山や坂を感じないので、温泉街に来たという気はあまりしない。
しかし、メインの通りはおしゃれで洗練されている。
元々はあまり人気のない温泉街だったのが幸いして、バブル期の開発にも乗っからず、歓楽街化もせず、現在まで続いてきたというわけだ。
女性をターゲットにした街づくりをしているらしく、実にさっぱりとした雰囲気の街になっている。
軽食もいろいろと楽しむことが出来る。
今回目についたのがこの「由布院バーガー」だ。店名もそのまま「YUFUIN BURGER」。
というか、たまたまなのか、時間なのか、ここぐらいしか空いてなかった。

厚めのトマトにミートソース、見た目はモスバーガーそっくりである。
肉にこだわっているそうだが、確かに味が濃く、柔らかい。モスバーガーとはちと違う。
ただミートソースが余ってしまうのはモスと一緒で、ポテトを買って開けばよかったと後悔した。
日帰り温泉もだいたい15時で営業を終えてしまう。
16時の今やってるのはここ、「七色の風」くらいであった。
なんつーか、温泉というよりは、やたらデカイ合掌造りのような見た目をしている。
ここの露天風呂では、由布岳を望みながら体を休めることが出来る。
露天は小さめだが内湯はそこそこの広さ。
中心街からも少し外れているので、客入りは少なく、ほぼ貸切状態で楽しめた。ラッキー。
さて、ここまで5日間連れ添ってくれたユウキは、明日の便で東京に帰ることになっている。
もう5日経ったのか。早いな。
というわけで、明日に備えて福岡県内に戻ってきた。
「福岡のモツ鍋が食べたい!!!」という強い意志のもと、天神に向かう。
というのも、初日の夜に食べ損ねていたのを、この日までずっと我慢していたのだ。 (代わりに行った屋台も良かったけど)
有名かどうかは知らないが、アクセスが良かったので「銀の板」へ。
銀の板は対面式の鉄板焼屋。このスタイルは初めてだ。
目の前で料理が出来上がっていくさまは実に食欲をそそる。
もちろんメインはモツである。
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡

IQが下がる旨さだった。
いいんですかラーメンで〆ちゃって。こんな贅沢して…

しっかりとIQが下がった結果、博多界隈で宿が取れず、久留米まで行く羽目になった。トホホ。
そりゃそうだよ、金曜の夜だもん。まぁ行き当たりばったりの旅だから仕方ないのだけれど。

久留米の「エンナンホテル」は結構古い宿で、部屋に備え付けの電話が回転ダイヤル式だった。
フロントに電話をかけたいのにこのユウキという教養のない男はダイヤル式のやり方が分からず、受話器を上げたり下げたり、穴に指を突っ込んだりと苦戦しているさまが非常に面白かったのだが、カメラを構えたところで正解に気付いてしまった。つまらないやつだ。


大分0630-0830阿蘇1330-1430由布院1700-2000天神2200-2300久留米

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