日本縦断<3日目>警戒レベル4

2018年1月22日月曜日

2015.08日本縦断

t f B! P L
午前8時には起きたいなあ、と思っていたら、宮崎を震源とする地震でバッチリ起きた。
地球が我が声に応えたか…

快晴、とは言わないが、台風の雰囲気は微塵も感じられない。
いまごろは本州に上陸しているんだろうか。
9時頃、宮崎は延岡から、鹿児島方面に向けて出発する。
東九州道で都城方面へと進む。
雲は相変わらず多く、降ったり止んだりを繰り返している。
ただ、路面は昨日とはぜんぜん違う、快適そのものだ。
2時間半後、休憩のためにPAに入ると、突然晴れ間が覗いてきた。
天気予報を見ると、福岡県はまだまだ強風域。
作戦は成功だったのだ!
南国らしい樹と晴天が眩しい。
やっぱり旅は晴れに限る。
アクセルペダルもどんどん軽くなっていくのを感じる。
何故か国道・県道沿いに道の駅が全然なかったのだが、都城を過ぎたあたりで見つけた。

道の駅すえよしには大きめのレストランがある。
正午過ぎにメシにありつくことが出来てよかった。
タイミング逃すと一食抜きなんてザラだからなぁ。
ちょうどバイキングの時間帯だった。
朝飯もロクに食べていなかったので有り難い。
大人1000円というのも、これもまた破格である。地方の物価ってやつなのかね?
対面の皿がまっ茶色でウケる。
栄養バランスを考えなさい。
所詮道の駅、などと侮っていたが、一品一品がしっかりと美味い。
九州内の道の駅でも有名だ、というのも頷ける。
物産コーナーもかなり賑わっている。
とても平日の昼間とは思えない。
このあたりはゆずで有名らしいが、特に目を引いたのはこっちの方だった。
ものすごい量、ものすごい種類のはちみつだ。
まさかはちみつだけでコーナーが成立するとは。
曽於市(そおし)は様々な名産品があるのだが、養蜂場の数もかなりなものらしい。
うわ、巣で売ってるよ…
これどうやって使うんだろう?齧るのか?絞るのか?
ちょっと買ってみようかと提案したけど却下されてしまった。
すえよしを出て厳しい山道を抜けると、海に出た。ここからは一本道だ。
福岡からずっと山道だったので、こう見晴らしが良いと気持ちがいい。
やはりドライブは海沿いに限る。
桜島が見えてきた。
ちょうどこの月、桜島の噴火活動と地殻変動がかなり活発化しており、警戒レベルは4に引き上げられたばかりで、関東でもかなりのニュースになっていた。
今知ったのだが、警戒レベル4は「避難準備」 らしい。やばくねえ?

写真を見ると、バッチリ噴火しているように見えるが、あれはたまたま雲が山の上にかかっているだけらしい。
本当かよ…?桜島の観測所がそう言ってるんだからそうなんだとは思いたいが…
霧島から橋を渡って桜島に入る。
桜島はもともと離島だったのが、大正3年の噴火で陸続きになったらしい。
じゃあ陸繋島か?と思ったが分類的にはもう島ではない、とかなんとか。
道端にはところどころ、避難壕や待機壕が設置されている。
この距離だと灰だけでなく、噴石も飛んで来ることがあるのだ。
そんなところに普通に人が住んでいるというのか。
もうレンタカーの保障のことしか考えられなくて気が気じゃない。
ほどなくしてビジターセンターに到着した。
ここで桜島のあらましを知ることが出来る。
入場は無料だが、予想以上に気合の入った展示で面白かった。
歴史博物館などはよく行くが、桜島は活火山だけあって、最新の情報も知ることが出来るので良い。
ここら一体は「霧島錦江湾国立公園」と呼ばれている。
その範囲は広く、佐多岬や開聞岳、宮崎県の都城市までもが含まれている。
霧島というと焼酎のイメージしかない。酒を飲まなくてもそれぐらいのことは知っていた。
ビジターセンターの裏手には遊歩道が広がっていた。
桜島の御岳を望みながら散歩することが出来る。

この頃にはハッキリと天気が良くなっており、実に清々しい心持ちがした。
その遊歩道に足湯を発見した。
海に沿って、なんと全長100mもある、長い足湯だ。
桜島と海の両方を臨みながらリラックスタイムに浸れる…と思ったのだが、
足湯を引いているパイプの真上で温かいのかなんなのか、猫がいっぱいいた。
写真には収めきれなかったが、少なく見積もって10匹はいる。
猫アレルギーだが、猫がいるとどうしても遊んでしまう…
COOL TIME
ねこたちはかなり人に慣れており、撮ろうが撫でようが全くなすがままだった。
ハッと気がつくと1時間くらい経過している。もう16時半だ。
いかんいかん。俺達は猫と遊びに来たわけじゃないぞ。猫なんてどこだっているんだから。

そう自分たちに言いきかせながら、道の駅へと向かった。
「閉店時間 16時30分」
ね、猫ーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッッッッッッ

施設という施設が閉まっていたので、桜島を車で一周することにした。

ここは、来た道から見て裏側にある、「黒神神社」である。
桜島が陸続きになった原因の大噴火は、島内の神社にも甚大な被害を及ぼした。
これが有名な「埋没鳥居」だ。
もちろんこんな珍奇なデザインの鳥居というわけでもなく、全て火山灰で埋まってしまったのが原因だ。
つまり、元々の地面は、今自分が立っている場所より2メートルほど下にあるということだ。
黒神神社の参道は小学校の敷地内にある。
写真を見れば分かる通り、左手が校舎、右手がグラウンドと、ちょっと珍しいつくりになっている。
その立地のためか、鳥居のすぐ近くにあるプレハブ小屋には、児童らが書いた壁新聞などの資料が豊富に揃っている。
この黄色い袋も桜島ならでは。
噂には聞いていたが、これが灰を捨てる専用のゴミ袋、「克灰袋」なわけである。
やっぱり各家庭では「明日灰の日じゃん!」みたいな会話が交わされているのだろうか。
足湯の方に戻ると、すっかり日が暮れていた。
今日は鹿児島市内に宿泊する予定なので、そんなに急ぐこともない。
ある意味、各施設が閉店していたのが、逆に時間の余裕を生んだことになる。
こっちで温泉に入っていくことに決めた。
温泉にもネコがいた。
ついていくと、入り口まで案内してくれた。
かわいい。
桜島マグマ温泉は日帰り入浴390円。
内湯しか無いが、大きなガラス張りの窓が海に面している。
この時間帯の眺めは最高だ。

温泉を出るともうすっかり夜だ。
ここから鹿児島市街地に向かう。
桜島フェリーは鹿児島市街地まで15分ほどで着く。
旅客運賃は160円、車を載せても1000円くらいなので本当に安い。
そもそも、桜島から市街地まで通っている人は多いそうで、通勤・通学など地元の人の足となっている。
桜島フェリーといえば、船内のうどんがかなりの名物。
確かなんかのドキュメント番組でも取り上げられていた気がする。
さっきも書いたが、15分で着いてしまうので作る方も食べる方も必死だ。
この日は夜も遅かったので、既に閉店していた。残念。
徐々に街の明かりが近づいてくる。

恐ろしいことに、この桜島フェリーは24時間運行しており、深夜帯でも30分に一本が就航している。
東京ど真ん中の山手線でもそんなことはしていないというのに、恐ろしい。
なんでそんなに回してるんだろう…
鹿児島中央駅前に到着した。
車社会なのか、駐車場はすんなりと見つかった。
思った以上に栄えており、駅ビルも立派なものなので、食事には困らなかった。
アミュプラザ鹿児島にある、「いちにぃさん」でかごしま黒豚のしゃぶしゃぶを食らう。
店の内装もまぁオシャレ、男二人、夜景を見ながら肉に舌鼓を打つ。
鹿児島を中心に展開するチェーンで、東京にも何箇所か店舗があるらしい。
さて宿。
ここは鹿児島の繁華街、天文館にほど近い「鹿児島パームス天文館」である。
一人頭3000円台で、洗濯機なども完備している。

長旅では洗濯がつきものだが、いちいちコインランドリーを探したり往復するのはかなり手間だ。
長期旅行では、3日に一度くらいは洗濯機のある宿に泊まらないと追いつかない。
せっかくなので、洗濯の待ち時間に商店街を散歩してみる。
ここも飲み屋が多いが、普通の飲食店も多く、コンビニやゲーセンもある。
町ゆく人も普通の若者が多く、活気に満ちている。
そんなこんなで、夜も遅いのでおしまい。


延岡1000-1230すえよし1330-1500桜島2030-2100鹿児島市街

キリ番ゲッター

ブログ内検索

QooQ