紀伊半島巡礼<1日目>お伊勢参りで抜け参り

2018年1月17日水曜日

2015.05紀伊

t f B! P L
衣替えが済むと、いよいよ旅の機運が高まる季節である。
さて今年はどこに行こうと、暖かくなるにつれて考えを巡らせるのもすっかり板についた。
夏になるまで待てなかったので、今回は青春18きっぷの出番はない。

久々の新幹線である。
久々というか、一人旅では使ったことがなかった気がする。
おかげで小田原駅での乗り換えも少し緊張したが、思ったよりもアクセスが良く、5分程度で済んだ。
武蔵小杉駅は見習って欲しい。
今回もプランはあんまり決まっていない。
決まっているのはエリアだけ。
地図の赤い部分にご注目いただきたい。
茨城、福井、そして九州の大部分もまだ未踏だが、今回は日程も短いしフリーきっぷもないので、紀伊半島に行くことにした。
茨城でも良かったのだが、まぁ、魅力度で言うと、ね…(失礼)

新幹線は名古屋で乗り換え。快速、みえ3号に乗って南下する。
これがローカル感のすごいディーゼルだった。
全く下調べせずに乗ったせいで、うっかり指定席に座っていたらしく、しかも一つの車両の中に自由席と指定席が混在しているので、とにかく何が何やらよく分からなかった。
まぁ誰にも怒られなかったので結果オーライということで。

鈴鹿の田園地帯を眺めながら、列車は伊勢市駅に向かう。
市駅は島根の出雲市駅以来だ。
ここが今日のメインになる。
駅から歩けばすぐに伊勢神宮の外宮に到着する。
新幹線の中で考えたプランでは、伊勢神宮を三日間の最終日に充てるつもりだったのだが、三日目の伊勢市の予報は雨。
いくらなんでも雨の中で伊勢参りをするわけにゃいかんだろう…ということで急遽初日に。
後の予定は、まぁ、なんとかなるだろう。
伊勢神宮は外宮と内宮に分かれており、駅前にあるのが外宮。
こちらを先に参拝するのが正しいやり方である。
内宮はそこから5kmほど離れている。バスでもいいが、天気も良いしバスは嫌いなのでレンタサイクルを使うことにする。
ママチャリなのはいいが、苦手なタイプのハンドルだった…車体がふらついて仕方がない。
外宮までの参道は広く、スッキリと整備されている。
木造建築の店が並んでいるが、どれも真新しく、むしろ風情がないように感じられた。
参道を進むと、そのまま火除け橋に繋がる。
ちなみに伊勢神宮とか、寺社仏閣とか、そういうのはあまり詳しくない。
ガイドブックで読んだ知識しかないが、神社に来るのは好きだ。
今度は知識の深い人と来たい。
順路はほぼ一本道でわかりやすい。
平日だからか、人はまばらだった。
外宮の中にも小さなお宮が点々と存在し、順にお参りするようになっている。
意外とアップダウンもあり、一つの山を巡っているようだった。
式年遷宮が2年前に行われたばかりだからだろうか、鳥居や社も清々しいほどに真新しかった。
こっちは先程の商店街と違って、美しく見える。
知識も何もないので旅先での資料館は本当に楽しい。
外宮内にあるこの「せんぐう館」は3年前(2012年)に出来たばかり。
写真撮影禁止だったが、式年遷宮について非常に分かりやすく説明してある。
特に目を引いたのは宮大工の技術を紹介するコーナーだった。
さて、いよいよ内宮に向かう。あちらが伊勢参りのメインだ。
ほとんどの人がバスで移動している中、県道32号を真っすぐ進んでいく。
が、この日の気温は28℃。加えて途中から長い起伏が現れてしまった。
下調べしなかったとはいえ、この条件で、しかも慣れないハンドルで5kmは流石にキツイ…
たかだか5kmで30分もかかってしまった。
しかし内宮、さすがにこちらは人間が多い。
平日やぞ。働け。
気温は30℃まで上昇していた。
参道の見通しはよく、僅かな木陰すらも頼みにならない。
今日は本当に5月なのか。
と、参道に突然小川が現れた。五十鈴川だ。
せせらぎの運んでくる風はまさにオアシスのようで、多くの参拝客が吸い込まれていく。
水も清らかで、底までハッキリと見える(そもそも底がかなり浅いのではあるが)。
涼みながら小魚や蛙で遊んでいたら、いつの間にか足がしびれるまで座り込んでいたらしい。
あっ、みりあ知ってる、こういうの本当はいけないんだよ。
木の根っこがいたんじゃうんだよ、だからみりあやんないよ。
テレビでいってたもん。
内宮もアップダウンだらけである。
しかし木陰が多いので、森の中を散歩しているという気分で回ることが出来る。
風も出てきて、幾分か心地よい。
こちらのお宮も真新しい。
正宮の写真がないが、多分撮影禁止なんだったと思う。
だいたいああいうところでカメラ構えてたり脱帽しないのは中年層なんだよな(突然のdis)
内宮を出ると、おはらい町におかげ横丁。
あの有名な赤福はもちろんのこと、多くの食べ物屋が軒を連ねている。
こちらはだいぶ風情がある。
ちょうど日テレが旅番組の撮影をやっていたのだが、ふだんテレビを見ないゆえ、カメラの前でしゃべくっている女二人が何者なのか分からなかった。
結構腹が減っていたので肉をやることにした。
ここ豚捨はコロッケで有名なのだが、そんなんじゃ持たなそうなので、食堂に入ることにした。
広い。が、誰もいない。とうにお昼時は過ぎていたのである。
豚捨はその名前とは裏腹に、牛肉を取り扱っていることで有名である。
ぶたすて、なんかダブステっぽい。
折角なので看板メニューっぽい牛肉を頼んだ。
肉の味が濃い。とにかく濃い。肉肉しいというやつだ。
チェーンで食べるようなものとはレベルが違う(当たり前である)。
美味かった…
本当は岡田屋の伊勢うどんも行きたかったんだけど、この世の終わりみたいに混んでいたので諦めた。
リベンジが望まれる。
さて、ここから宿に向かって5時間の大移動を始める。
18きっぷもないのにこんな大移動をするのは初めてだな…
長時間乗車ではエネルギー切れを起こしやすいので、たとえ満腹でも何かしら調達しておくことが必須である。
鈴井さんに「なんだろうそれわ」と言わしめたのは名古屋の小倉トーストだが、コレも中々にパンチがある。
甘いものは好きだしカロリーも高いので、こういうのを一つ持っておくと体に優しい。
多気、新宮で乗り継ぎ。
特に多気新宮間は3時間あったので本当にきつかった…
方言に勢いのある女子高生の会話を聞くことでなんとか命をつなぐ。
着いたのは紀伊勝浦駅。
関東地方で勝浦というと千葉のイメージがあるが、同じようにここも港町である。
駅舎はなんとなく平安神宮を想起させる。
駅前は、、、まぁ地方の駅前の夜なんてこんなもんである。
見事なまでのシャッター街。スナックもそれほど開いていない。
宿までは駅から徒歩でほんの1分だ。
「お宿 はな」は、その立地や素泊まり3000円という価格もさることながら、ネット上での評価が非常に高い。
どこのサイトを見ても4点台後半である。
読んでみると、だいたいは「女将さんが若くて可愛い」ということらしい。
まぁそういうのは僕どうでもいいんで…
とか思ってたら、マジで同い年くらいの美人が出てきたので面食らった。
女将っていうか看板娘くらいの印象だ。
旅館内に参考画像があった。
うーん、トシが気になる…
さて、ここ那智勝浦はマグロの町としても有名である。
どこか美味いもんが食える場所はと聞いてみたところ、宿徒歩圏内の居酒屋をいくつか紹介してもらえた。
酒は一切飲めないので、入りやすそうな雰囲気の店を探すと、奥の方に「桂城」を見つけた。
まぐろ定食は本当にまぐろ尽くし。
一番手前のまぐろのバター焼きは初めて食べたが、ぶっ飛んだ。
それからツナ、赤身の刺身、まぐろカツ…
いいのか?こんな贅沢して良いのか?
腹が満ちたところで散歩に出る。
夜でもまだまだ暖かい。港の涼しい風が心地よい空気を運んでくる。
海の向こうに巨大な船が浮かんでいるのかと見紛えたが、あれは中の島。
なんと島全体をホテルにしてしまったらしい。豪勢なことだ。
そういうわけで、中之島ホテルには船でないと行くことが出来ない。
調べたところ、案の定結構高かったが、一度は行ってみたいものである。
ところでこれはねこです。
漁港だとだいたい猫に出会える。
こいつは結構やせ細っていたが、人懐っこいので30分くらい遊んだ。

宿に戻ると風呂がためてある。
ここは温泉を引いているらしいが、今日の宿泊客は自分ひとり、それだけのためにためてもらうのはなんだか申し訳ないような…
気もしたが、せっかくの温泉、遠慮するわけにもいかない。
大移動した疲れを取って、23時ごろ早々と就寝した。
宿は大当たりだった。

小田原0808-0917名古屋0937-1117伊勢市
伊勢市1456-1522多気1523-0858新宮1915-1943紀伊勝浦

キリ番ゲッター

ブログ内検索

QooQ